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採択奨学生の動き

2016年度活動報告会レポート[6]

匿名学生さん 上越教育大学初等教育学部1年生

2017年3月23日に行われた2016年度活動報告会で、1期生が発表した内容をレポートします。第6回は、上越教育大学初等教育学部1年生の匿名学生さんです。(※学年や時制は報告会当時です)

 

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匿名学生さんは、まず、中学校1年生から高校3年生まで児童養護施設で過ごしていたことを紹介し、独り暮らしを始めたこの1年、施設とは違う環境となったことで大変な面もあったと紹介しました。例えば、起床や、日々の栄養バランスなどです。予想以上に苦労が大きかったようで、「大学進学したら何とかやってけると思っていたのですが」と苦笑いを浮かべて話しました。

 

大変なこともある一方、「大学に入って自由を感じた」という匿名学生さんは、空いた時間に友人とご飯を食べたり、遊びに行ったりという生活を楽しんでいるそうです。軽音楽部に入ってギターを始め、時間を趣味に費やすようになったことで、独りの時間も寂しくないと話しました。

 

在籍する学部では、1年生から教育実習が組まれていて、匿名学生さんも8月に参加しました。「実習と言っても、観察し気づきをメモする程度のもの」であったそうですが、中学校、保育園、特別支援学校に行き、それぞれで、学ぶことが多かったということでした。教師を目指す匿名学生さんは、そのメモを部屋に置いて、時折見直して復習していると報告しました。

 

部活動は、軽音楽部のほか、ソフトテニス部と体操部に入っているそうです。ソフトテニスは週2、3回、軽音楽は不定期、体操は週1回の頻度です。「みんなで集まって何かをやるというのが本当にすごく楽しい」と笑顔で活動中の写真を紹介しました。特に軽音楽では、これまで楽器をやったことがなかったため、いろいろな楽器に興味が出てくるだけでなく、それぞれの音色なども関心が広がるきっかけになったそうです。

 

ボランティア活動も始めたと報告しました。「机をそのままにして遊ばせていたら、子どもが転んだ時に危ない」といった子どもの危機管理や、子どもと仲良くなるためのアイスブレーキングの仕方などを学んだそうです。終始、穏やかな笑顔の発表に、学校生活の充実ぶりが伺えました。