2021年度 第1回奨学生交流会
~今年度初はオンラインで開催~
2021.07.27 (火)
奨学生が作成したスライドの表紙
奨学生が自ら交流会の企画運営を担当
2021年度初めてとなる「日本財団夢の奨学金」奨学生交流会が、2021年7月4日に開催され、14 名の奨学生がオンラインで集いました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、奨学生およびソーシャルワーカー、日本財団職員もすべてオンラインでの参加となりました。
今回の交流会のプログラムについては、奨学生4人の有志メンバーが企画運営を担当。2か月前から会議を重ね、司会進行も奨学生が務めました。
冒頭に、日本財団の吉倉常務理事が奨学生にメッセージを贈りました。自身の学生時代や就職後に出会った仲間たちとの人生を例に「世の中は山あり谷あり、人も山あり谷あり。どんな時代も不測の事態が起こりますが、チャンスはチャンスの顔をしないで目の前を通り過ぎていくことも多いです。そこをつかまえて、味わってみること。山も谷も経験しながら、人生を太くしていってほしいです。この交流会も経験の一つとして楽しんでください」と激励しました。
1回目は専攻別に学びや夢を語り合う
今回の交流会は2回のトークタイムを設けて、少人数のトークグループで交流するという企画。それぞれのグループには日頃奨学生を支援しているソーシャルワーカーも参加します。1回目のトークタイムは、通っている大学や専門学校の学部・学科別に分かれて、それぞれの学びやこれからの夢について語り合いました。
国際関係や文学関係専攻のグループでは、社会学の勉強をしている奨学生が「児童養護施設で育った経験があり、地域の方が支えてくれたという思いがあります。みんなが安心して帰ることができる地域が大事なので、自分が学んだことを活かして、コミュニティづくりに貢献したい」との思いを語ってくれました。
経営学専攻の奨学生は、市場動向を調べるアンケートの取り方、経営にまつわる組織心理学などを学んでいて「3年生なのでこれから就活で大変だが頑張りたい」と話していました。観光学専攻の奨学生は机上の勉強だけでなくフィールド学習も多くて楽しいとのこと。パソコンを使った情報リテラシーの授業が面白いそうです。
理系専攻のグループでは、「コロナ禍で様々な行動制限はあるけれど、むしろ大学もオンライン授業になったことで、自分の時間が増えて良かった」という話から、「どんな状況でも良い部分を探して前向きに進もうという気持ちになれた」という感想が聞かれました。
このほか、様々な専攻の奨学生が集まったグループでは、アートの専門学校に通っている奨学生が「今はプログラミングに興味が出てきて、そちらの勉強も楽しい」と笑顔で話していました。また、看護師を目指して頑張っている奨学生は、助産師の仕事にも興味が出てきたとのこと。
各グループで、いま学んでいることや将来の進路などお互いの学びを刺激し合うような興味深い会話が生まれていました。
2回目は趣味や好きなもので盛り上がる
トークグループを変えて行われた2回目は、それぞれの趣味や好きなもの・ことについて語り合いました。映画や動画をテーマにしたグループでは、好きな映画や映画監督の話題に加えて、「一人でキャンプをする動画を観るのが好き」という話題から「それたまに見る」「いいよね」と盛り上がり、「動画に感化されて、アウトドアに出て塊肉を焼いてみた」と思わぬところで流行のソロキャンプの話に。
食べ物がテーマのグループでは、それぞれの好きな食べ物ランキングの話に。参加者全員、一位にお寿司を挙げ、「一人ではなかなか食べに行けないから、なおさら食べたいね」とうなずき合いました。
音楽のグループでは、K-ポップの話や昔のアイドルの歌をよく聞いている話。共通の音楽の趣味があることが判明し、話に花が咲きました。その他、ゲームのグループでは、初めは緊張していたものの、おすすめのゲームの話に聞き入り、徐々に打ち解けて和気あいあいとしたムードになりました。
対面での交流会を期待して次回へ
トークタイムが終わり、各グループに参加したソーシャルワーカーからコメントをいただきました。
日頃奨学生に伴走するソーシャルワーカーから激励の言葉
「普段は奨学生の皆さんの相談事をお聞きすることが多いのですが、今日は趣味や好きなことなど楽しい話もたくさんお聞きできてホッとしました。たくさんの学びや出会いを重ねるなかで、最初の夢から変わることもあるかもしれませんが、自分の望む道を見つけられたらよいですね」
前向きな言葉が多かったと語るソーシャルワーカー
「学校生活についてはコロナ禍の話題も多かったですが、それでも嫌なことばかりではなく、良い面もあったというお話が聞けて良かったです。トークタイムではいろんな話をしましたが、やはりみんなと対面したいね、という声が聞かれました」
最後に企画運営メンバーが「オンライン交流会なら気軽に集まることができるので、また頻繁に交流できたらよいですね。そして皆さん何より対面での交流会を望んでいると思いますので、今年度中にはリアルで集まりたいですね。今日はありがとうございました!」と締めくくりました。参加者の皆さんから、企画運営メンバーにお礼の拍手を送り、閉会しました。
次回は対面でまた!