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採択奨学生の動き

2016年度活動報告会レポート[1]

小林爽夏さん 名古屋文化短期大学メイクアップアートコース1年生

2017年3月23日に行われた2016年度活動報告会で、1期生が発表した内容をレポートします。第1回は、名古屋文化短期大学メイクアップアートコース1年生の小林爽夏さんです。(※学年や時制は報告会当時です)

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小林さんは1歳になる前から18年間、施設で育った生い立ちや、メイクアップアーティストを目指して進学したことなどを踏まえ、「現在はアルバイトをしながら学校生活を送っていて、ファッションショーなどのメイクの仕事などもやらせていただいています」と自己紹介しました。

 

高校時代は、進学用の資金をためようとアルバイトを2つ3つ掛け持ちしていたものの、それでも足りなかったと説明。お金の心配ばかりで、進学をあきらめようと考えたこともあったと言い、「奨学金を頂いて進学でき、毎日心配なく過ごせています。本当に感謝しています」と話しました。

 

奨学金を得た初年度、小林さんは、学校の語学研修やメイクアップ研修にも参加しました。日本では感じることのできない経験をすることができたと言います。語学研修は米国ポートランドで行われ、2週間ほど語学学校に通いました。生活に必要な様々な言葉を学び、とても刺激的だったのと同時に、日本は裕福で贅沢をしているということも学んだそうです。米国ニューヨークでのメイクアップ研修では、日本人以外の人にメイクをし、骨格を考えながらメイクすることを学びました。

 

小林さんは、自身が育った施設では、美容系の職業を夢見てもお金の問題で進学できない子がたくさんいたと振り返り、「美容部員になって、こういう道もあるんだよと施設の子に示せるよう頑張っています」と話しました。現在、就職活動にも励んでいるそうです。

 

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語学研修やメイクアップ研修の写真を紹介する小林さん

 

小林さんは奨学金を受けていなかったらお金が続かず学校を辞め、アルバイト漬けになって夢もあきらめていたと思う、としたうえで、「この奨学金を大切にし、なりたい自分になれるよう残りの1年間を無駄なく、精いっぱい生活していきたいと思います」と話しました。